バブル後入社であまり贅沢し慣れておらず,チケット手配も普通ネットだろうという一般リーマンが,そろそろいい年になってきたので作れるようになった上級カードをどう使っていくのがいいか,身の丈にあった利用方法や少し背伸びした使い方を試行錯誤してみるブログです.

2012/06/16

部長と課長の賃金は別に下がり続けているわけではない

平均年収と年齢別人員構成(東京電力の例)について言及したが,こちらでは「管理職社員の基準内給与及び賞与の合計(以下、給与等)は年間平均で約895万円」となっていた.これは震災後の25%カットされた値だとすると,もともとは1200万円ぐらいか.世の中の水準はというと,どうも低下傾向にあるようで,「下がり続ける部長と課長の賃金」という記事が出ている.


元の資料は公益財団法人日本生産性本部による2011年度「能力・仕事別賃金実態調査」.「部長クラスの月例賃金は平均 54.8 万円、課長クラスは 42.2 万円。ともに本調査開始以来最低」となっている.


というわけで,グラフを引いてみたのだけれど,これそんなに騒ぐほどのものじゃなくね?という.で,ちょっと気になったので,規模別で1000人以上の大企業についてもグラフを引いてみたのがこちら.


以下に元データも貼っておく.むしろ給与テーブルは意外に強固だなぁという印象が.年功序列時代に上がった人の実質的降格に相当する賃金カットもある筈なのだが,あまりデータにはあらわれてないようだ.

平均所定内賃金
一般 主任 課長 部長
2003 20.1 34.6 43.5 56.5
2005 20.4 34.2 43.1 55.9
2007 20.4 34.5 43.1 56
2009 20.8 34.9 42.7 55.9
2011 20.6 33.7 42.2 54.8

規模別所定内賃金(1000人以上の大企業)
一般 主任 課長 部長
2003 21.52 39.65 51.62 68.04
2004 20.38 39.13 51.59 69.24
2005 21.3 39.6 53.3 69.5
2006 21.5 40.1 52.9 68.2
2007 21.2 40.6 53.3 70.1
2008 21.6 39.6 51.2 69.7
2009 21.4 40.5 52.8 69.4
2010 21.9 39.5 51.9 71.6
2011 21.9 40.3 51.9 68.5

実際には世代間の格差として語られることが多い,登用時期の遅れ,あるいは課長にもなれない人達の増加等で個々人の給与が下がっているのは間違いないのだけれど,このデータからは見えないよね.

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