大手企業64社の平均妥結額(組合員1人あたりの加重平均)は前年比7・37%増の84万6376円と、率・額ともに2年ぶりにプラスに転じた。伸び率はバブル期の1990年以来、過去2番目の規模となった。
ということでこの文面だけ見てもいろいろと突っこみどころがあるが,とりあえず元データに当たってみることに.集計元は経団連ということで,データにはすぐに辿りつく.春季労使交渉/賞与・一時金 妥結状況というのが元データ.しかしながら,2002年までしかさかのぼれないというクソ仕様なのは…….検証できないじゃないか.
というわけで,プロット結果はこんな感じ.確かに上げ率としてはかなり大きいが,元の水準に戻っただけとも言える.過去の結果を見てもだいたい第一回調査から最終調査までの間に下げる傾向があるので,もうちょい低くなるのかもしれない.
いずれにせよバブル期のデータが入手できなかったので(見つけた人教えてください),いまいちな感じに.冬ボーナスも分析しようと思ったが,力尽きた.
あとはこのデータは大手企業のみなので,為替差益を受けて一時業績に転嫁しやすい(自動車なんかモロにそう)業種の影響が大きいのであろうことは想像できる.
いずれにせよ,今は新聞(特に経済紙)はなんとか景気を盛り上げる方向に記事を誘導したいというところもあるので,データの読み取りには注意が必要だ.「伸び率が最高」という表現は理系的にはちょっとあり得ない.
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