本カードの利用でマイルが貯めやすくなる,というのは入会・継続マイルと搭乗マイル(こちらは前回の記事で触れた)と,さらにカード利用時のポイント移行,追加マイル付与の話がある.今回は後者について調べてみたのでまとめる.
一般的に,クレジットカードには利用金額に応じてポイントが貯まるポイントサービスがついている.通常のカードでもかなり低いレートでポイントをマイルに交換できるサービスがついている場合もあるが,ANA カードにおいてはこれらのポイントが標準的には利用金額の1%程度のマイルに変換できるというサービスが付帯している.カード種別によっては変換のために一定金額を変換のたびに支払う必要があったり,変換レートを犠牲にして変換料を払わずに済ませる等といったプランが用意されているのだが,ここではゴールドカード以上の話が中心なのでそのへんざっくり省略して,マイル変換代金はカード会費に含まれてるものとして話を進める.詳細が知りたい場合は,こちらの「クレジットカード会社のポイント移行手数料」あたりを参照されたし.
で,JCBのポイントサービスはOki Dokiポイントプラグラムで,1000円毎に1ポイント.これがANAカードだと1ポイント=10マイルで変換可能.これだけであればシンプルなのだが,Oki Doki ポイントプログラムにはボーナスポイントという概念があり,これが話を複雑にする.これは通常は1000円1ポイントのところ,前年のカードの利用実績に応じてポイントを割り増すJCB STAR MEMBERSと,提携サイトでの買い物でポイントを割り増すOkiDokiランドだ.他にもJCBトラベルでのポイント割り増しがある.
JCB STAR MEMBERSでは前年300万円以上の利用で25%,100万円以上で20%,50万以上で10%の割り増し.実はこれは2011年から増加率が改悪されたものだったりする.また,OkiDokiランドでは2~20倍,JCBトラベルでは3~10倍のポイントが貯まるのだが,これら割り増しによって貯まったポイントはボーナスポイント・優待ポイントと呼ばれ,通常のポイントとは異なる扱いとなる.こちらは2010年1月に改悪された制度なのだが,要は換算レートが通常1ポイント=10マイルなのが,ボーナス・優待ポイントでは1ポイント=3マイルと大幅ダウンされてしまうというものだ.
ここまでの予備知識を踏まえてもう一度プレスリリースを読み直してみよう.関係するのは「4.ショッピングのご利用でたまるJCBの「Oki Dokiポイント」を通常の2倍付与」の部分だ.インビ組の情報も総合すると,やはりここでの+1倍分はボーナスポイントとして読むのが正しいだろう.とすると,こちらの記事でも触れた通りマイル換算率は100円=1.3マイル,となる.非ANA系JCBカードでは還元率は0.8%,ANA JCBでも1.075%(1マイル1円という低めの換算)であることを考えると,1.3%(+ロイヤルαの0.075)は全てのカードを使った買い物に適用されることを考えると,かなりの還元率であるとは言える.
マイルの貯まり方についてはもうひとつ,「5.ANA航空券購入時、マイルを通常の2倍付与(100円につき2マイル)」というものがある.こちらについてはJCBではなくANA側の優待プランを理解する必要がある.それは提携店での利用で直接0.5~1%のマイルがマイレージプラスの口座に付与されるANAカードマイルプラス(かつてのショッピングα)である.おそらくはここで通常100円につき1マイルが付与されるものが2倍になると考えるのが妥当だろう.つまり,航空券購入にANA JCB PREMIUMカードを使うと,マイル換算で3.3マイルが貯まるということになる.
これはANA AMEX GOLD CARDに付与されてるサービスと類似している.同じ,ではなく類似と書いたのは,AMEXのほうでは「ANAグループでのご利用についてはポイント2倍となります」との表記で,機内販売も含んでいるという点,さらにはマイルの直接貯まるのではなくポイントのほうに+1倍分が貯まる点だ.AMEXではボーナスポイントと通常ポイントの区別がないため実質的にはほぼ同じ(1マイル分余分に貯まる)ことになる.
AMEXは入会キャンペーン等で一時的にポイント二倍等の施策を打っていたため,正確な情報収集がたいへんであった.細かい部分にあまり自信がないので,間違い等あれば指摘頂きたい.コメント欄の他,twitterアカウントもあるので気軽に声をかけてくれれば.
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