ちなみにちょっと語感が面白かったので「動物園都市」で検索してみたが,一般的な語源っぽいものは引っかからなかった.地元民に今度尋ねてみることにしよう.発見したのは2011年の2月の記事で,"鶴ヶ島(ツルがしま)、鴻巣(コウのす)、熊谷(クマがや)、鳩ヶ谷(ハトがや)、鳩山(ハトやま)、取手(トリで)、牛久(ウシく)、八王子(ハチおうじ)等の郊外"の町とあるので,元のプレジデント記事の独創ではない模様.しかしハチおうじとかトリでは強引過ぎるだろう.
さて,以前の記事でも少し触れたように賃貸派の私としては,中身についてはおおむね同感で特に付け足すこともなかったりするのだが,ざっくり整理してみると元記事の主張は(多少補足している)こんな感じ.
- 住宅価格は人口減少化にともない,少なくとも郊外(動物園都市だけでなく,埼玉や千葉全般を名指し)では下がっていく.
- 郊外は土地の利用価値が低い(ので緑が多い)ため,今後不便になる.チェーン店の撤退も始まっている.野菜が多少安いくらいでは交通費でふっとぶ.
- 企業の福利厚生が圧縮されつつある今,いつまでも郊外からの通勤費が全額出るとは限らない.
- 子供を大学に通わせるのにも交通費や下宿代は馬鹿にならない.
- 通勤を時給換算する等,時間価値についても考慮すべきだ.
当該記事筆者は以下のような本を出しているようなので,こちらを読めばいいのかもしれない.ただ,amazonのレビューを見る限りでは似たような内容っぽいが.この手の本は数冊読んだが,大規模分譲したニュータウン群が高齢化したうえに,子供世代(俺達のことだ)が結婚せず,当然戻っても来ないという惨状を見ていれば,ある程度郊外で同じようなことが起きるのは想定されるわけで,特に新しい視座ではないだろう.
トリレンマ世代についても気になったのだが,これについては別記事で.
ちなみに賛否両論あるものの,不動産購入と賃貸の比較について比較的早くから論じてきた橘玲の本はお勧めです.私が愛読していたのは海外投資を楽しむ会名義のころで,最近は同じことをマーケティング的に上手に語れるようになっただけかなと思わなくもないですが,興味があれば是非ご一読を.
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