野村證券絡みの記事はかなりの数あるが,先日来本ブログでも話題にしているメガバンクによる買収に関連する記事をいくつか紹介する.最も古い記事は,先日ダイヤモンドの記事を取り上げたときには見落としていたZAITEN10月号に掲載されてい記事についての寸評.以下ZAITENホームページからの引用.
モルスタとの提携は破綻寸前これについては,2011/09/16の「三菱UFJ」の「野村証券」買収で言及されている.関連記事は2011/04/25-26付けの,三菱UFJモルガンスタンレー証券の巨額損失の裏側 その1,その2で,三菱UFJ側の事情として,寄り合い所帯の三菱UFJ証券(UFJつばさ証券・太平洋証券・第一証券・東和証券が合併)にモルガンスタンレー証券とのシナジー効果なんて期待できるわけないじゃん,という論調.モルガンスタンレーを見限った三菱UFJの意向については,ダイヤモンドでも触れられていた通り.
三菱UFJ・永易社長゛緊急指令゛「野村HDを買収せよ」
ジャーナリスト 真野響介
「野村との経営統合を練ってほしい」――。米モルガン・スタンレーとの提携解消を固める永易社長は、側近にこう指示した。欧州財政危機などの影響でアジア・欧州部門の赤字が拡大する野村証券。メガバンク傘下になる日は来るのか。
一方で野村側の事情については,野村証券の病巣 その1,その2,その3,さらには11/12付けの野村証券の株価はどうなる?あたり.こちらは古巣の悪口なので筆もなめらか.ここでは野村證券が窮地に陥った主要因をダイヤモンドの記事にあった通り,破綻したリーマンから欧州・中東の株式部門や投資銀行部門などの人員を高額の報酬を保証してまで継承したことを大きな原因としつつも,雑誌発行後に明らかになった野村ホールディングスの決算にも触れ,グループ内の超優良資産である野村土地建物(野村不動産ホールディングスの親会社)を完全子会社化してその「含み益」を取り込んでもこの結果であることでさらに追い撃ちをかけている.
より根源的な原因として,バブル崩壊後の1991年に明るみに出た,上級顧客への損失補填のドタバタの中で非営業系が社長になり,現場を知らない社長が海外ブランドに目が眩み的な論調もあるが,そこらへんはルサンチマン的な印象も受けるので,さらっと読み飛ばすのがいいかもしれない.
そのあたりを除けばおおむねダイヤモンドの記事通りの見立て.株価に関しても,三菱UFJならキャッシュで買えるが,みずほや三井住友だと株主交換になるだろうという点も一致.どちらかというこちらのブログのほうが現実味のある将来として描いているような印象.
なお,完全に蛇足だが,この元證券マンの娘小沢一郎元民主党代表の元秘書,石川友裕衆議院議員と結婚という報道が以前出ていた.敵の敵は味方,ということなのだろうか.
2011/11/25 追記: ネットで少し関連の騒ぎがあったようなので,最近の動きをまとめてみた.
野村証券という会社は、社員は傲慢、社内の空気は欺瞞と自己防御に徹し、顧客とのトラブル時の「クレーム対策マニアル」が完璧に作成され、適合性の法則などザル法程度にしか考えず、裁判での偽証や「宣誓」破りなどお茶のこの嘘つき集団である。今後の企業個人年金への関わり方がOB現役を含めどのように展開するのか興味深いものがある。
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